脱兎生活研究所

個人的な備忘録

【読書記録を兼ねて】インデックス投資家が個別株の誘惑にかられたときに再読する本 難易度:番外編を紹介

前回、初級編として下記にまとめた。

 

dattolabo.hatenablog.com

 

今回は番外編として取り上げる書籍を紹介していきたい。

番外編としているのは、具体的にインデックス投資の話とは遠い書籍たちだからである。

それでは、さっそく順にみていこう。

今回取り上げる書籍

【私の財産告白】、【となりの億万長者】、【漫画バビロン大富豪の教え】レビュー

現在の私は手取り収入の約15%を貯金、約10%を投資にまわしている。

貯金については、さらに内訳として生活防衛資金、子どもの教育費貯金、自分自身の遊行費のための3種類で分けている。

比率の変更は半年~1年で見直しをしているものの、2019年4月から現在まで貯金と投資を継続中。

SBI銀行の目的別口座、定額自動入金、定額自動振替の仕組みを使い、自動的に目的別に貯金されるようにしている。

この仕組みを構築した当時は、生活費を管理しているメインバンクに想定より残高が減り、四苦八苦したものだが、『私の財産告白』、『となりの億万長者』『漫画バビロン大富豪の教え』を読んでいたからこそ、貯金体質へと変わることができた。

とりあげる3冊の本で共通していることがある。それは、

 

お金を使わずに貯め続ければ自然と増える

 

『私の財産告白』では手取り収入の25%及び臨時収入のすべてを、『漫画バビロン大富豪の教え』では収入の10%を貯金するようすすめている。

一方、『となりの億万長者』ではお金持ちは収入よりもはるかに低い支出で生活するから、ますますお金持ちになっていることがわかったと解説されている。

お金を使わず貯めれば増えていくのは、当たり前すぎることであるが、この当たり前のことが多くの方はできないのではないだろうか。

貯金の問題は、要するに、方法の如何いかんではなく、実行の如何である。

『私の財産告白』より

以前に生命保険加入を検討した際に、「多くの人は自分自身で預金管理をすることができないので学資保険や終身保険などの貯蓄型保険」といったものが存在すると担当に語られたことが思い起こされる。

『漫画バビロン大富豪の教え』に登場する「黄金に愛される7つ道具のうち」以下の3つは形をかえて他2冊でも主張されている。

収入の十分の一を貯金せよ

貯えた金に働かせよ

自分こそ最大の資本にせよ

『漫画バビロン大富豪の教え』より

投資する前に貯金体質をつくるべきであり、また、貯金体質を作るために一番大事なのは、自分自身が資本であることに自覚的になることなのだ。

自分自身が最大の資本であることに自覚的でさえあれば、一発逆転の投機やギャンブル、宝くじにかけてみようという誘惑をはねのけることができる。

とりあげた3冊を通読するとはお金を貯めて殖やしていくための精神性を培うことができる。

金儲けは理屈でなくて、実際である。計画でなくて、努力である。予算でなくて、結果である。その秘伝はとなると、やっぱり根本的な心構えの問題となる

『私の財産告白』より

漫画好きなら『漫画バビロン大富豪の教え』から、本記事で引用したような文体が好きであれば『私の財産告白』から、客観的なデータを紹介しているものがよければ『となりの億万長者』から手に取ってみるのがいいだろう。

 

 

 

【誰も教えてくれないお金の話】レビュー

先にあげた3冊は抽象的な話である部分や、国外の話であったり国内であっても50年以上の話であったりして、すぐに実践しづらい側面がある。

特に公的保険や民間保険、住宅ローン等については現代日本に即したもので概要を把握するために本書『誰も教えてくれないお金の話』を手にとった。

本書は筆者である、うだひろえ氏がお金の危機に直面し

「なんとかしないとまずいのに、どうしたらいいか解らない」状態

『誰も教えてくれないお金の話』より

から漫画のストーリー仕立てで、家族、友人、ファイナンシャルプランナーとの会話、出会いを通じてマネーリテラシーをあげていく内容である。

うだひろえ氏がマネーリテラシーをあげていくに伴い、読者も同じくマネーリテラシーがあがるという仕組みになっている。

扱っている範囲はざっと以下の通り。

ひとまずという意味でこれだけ抑えておけばよいのではないでしょうか。

注意点としては金利や保険、公的保険、公的支援制度は時代とともに変化していくので、定期的な情報収集が必要であろう。

最近は社会保障制度の見直し異次元の少子化対策、といったワードもよくききますし、良くも悪くも変化する可能性は大きい。

【細野真宏の経済のニュースがよくわかる本(日本経済編と世界経済編)】レビュー

生活にかかわるお金のことについて、投資をするにしてもしないにしても、定期的に経済ニュースで情報収集をしておくことは大事である。

しかし、単語の意味があいまいなままでニュースをみて必要以上に不安になってしまったり、誤った投資判断はできる限り避けたいところである。

そこで、経済ニュースをみたときに理解を促すよう、『細野真宏の経済のニュースがよくわかる本(日本経済編と世界経済編)』の2冊をとりあげたい。

これらの書籍は私自身が学生時代の就職活動を始めるにあたって、日本経済新聞や経済ニュースで定期的な情報収集をしようとしたところ、チンプンカンプンな内容が多すぎて途方にくれた際に手にとった本である。

「新聞やニュース番組では常識とされていること」について、経済や政治の知識が全くないような小学生にも分かるように解説したのがこの『経済のニュースがよくわかる本』である

(『細野真宏の経済のニュースがよくわかる本(日本経済編)』のまえがきより)

まったく予備知識を前提にしないで読める」ようにし、

できるだけ「難しい概念や言葉や数式は用いない」で

厳密性よりもイメージを重視してできるだけ「直観的にも理解できる

ように心がけて作りました

(『同書』の【この本の目的】より抜粋。太字箇所は原文ママ)

今でも、時々、今のはどういう意味だ?となることもあるが、これらの書籍には索引もついているので、該当箇所を読み返すだけでよい。

例えば、以下のニュース。

www3.nhk.or.jp

本書を読む前の学生時代の自分には、なんとなく文字を読んで終わりになっていたことだろう。

しかし、今は『細野真宏の経済のニュースがよくわかる本(世界経済編)』でヘッジファンドがいかに力があるかの知識を得ているので、ニュース事体が読みやすい。

学生時代に「ヘッジファンド」と「ポンド危機」について読み、国家という規模の組織に金融でダメージを与える組織の存在に衝撃を受けた。

初級編、番外編の中で紹介した書籍の中では一番、読みごたえのある書籍であることは間違いない。

内容に比して筆者の努力のたまもので比較的、読みやすくなっているので大人のための参考書として自信をもっておすすめできる。

索引つきということも簡易な辞書として手元に置いておいて損のない本であろう。

筆者自身がいっているように世界経済編は日本経済編の知識を前提としているので、日本経済編から読むことをおすすめします。